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電力システムデザイン

 当チームでは、様々な規模の電力系統をモデリングし、シミュレーションすることで、電力系統の安定性、経済性、環境性、および安全性を考慮した運用を実現するためのアルゴリズムや手法を開発しています。近年では、再エネなどの分散電源の導入拡大や電力システム改革に伴い、電力システムの在るべき姿が大きく変化しており、その適切なデザインがより複雑化しています。ここでは、電力系統の規模を、送電系統、配電系統、マイクログリッドに分けて、課題の具体例を説明します。

 送電系統は、電力系統の骨格をなし、全系統に重要な影響を及ぼす系統で あり、大規模な発電設備や需要家を結んでいます。再エネ電源の導入に伴い、将来的に大型発電機が減少することから、大型発電機が提供してきたサービスを分散電源等で置き換えるための技術開発が進められています。また、より多くの再エネ電源を導入するため送電容量の考え方を変更したコネクトアンドマネージや、発電と需要の地理的ギャップを解消するための地域関連系の議論が行われています。

 配電系統は、送電系統から地域供給系統を挟んで接続する放射状の系統で、末端に位置する小規模な需要家に電力を届ける役割を担います。再エネ電源の導入に より電力潮流が複雑化する状況で、その導入可能容量(ホスティングキャパシティ)を最大化すための技術開発が進められています。例えば、小規模な分散電源を束ねて電力市場に参入する仮想発電所( Virtual Power Plant; VPP )技術や、電気自動車を用いたエネルギーマネジメントなどの分野横断(セクターカップリング)の課題が挙げられます。

 マイクログリッドは、一般的には大規模系統から独立して運転する機能を有し、小規模な分散電源で構成される系統を指します。このような系統において、分散電源の最適な容量選定や運用 計画・制御の技術開発が行われています。

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